(写真左から)電通PMP 片岡氏、石原氏、Sparty 深山氏、岡崎氏
検討の基となったデザインベースの一部
ユーザーごとにネームをプリントすることで、パーソナライズアイテムとしての価値が向上。ブランドのこだわりである、液色の美しさが際立つ
情報発信サイト「CLUB MEDULLA」。オンライン診断やカウンセリングサービスも充実。美容×パーソナライズを軸に、ユーザーと直接コミュニケーションをはかる
岡崎――並行して、新アイテムの「ハイパーリンクセラム」の発売が決定して、こちらのパッケージデザインも石原さんにお願いしました。このアイテムのリテール展開のほうも電通PMPさんに相談し、大手量販店やドラッグストアでの販売をスタートさせています。パッケージのビジュアルをSNSで活用しています。
洗い流さないトリートメント「ハイパーリンクセラム」。新たなブランドイメージに、より高級感がプラスされたデザイン
――リニューアル後のデザインが好評を得て、新規獲得率が以前の5倍になり、継続率が向上するなどの成果が出ています。どのようなコミュニケーションが、このプロジェクトの成功に繋がったのでしょうか。
深山――やはり、“クライアントサイドとアートディレクションサイド”という立場や垣根を越えて取り組めたことは、カギになったと思います。2018年の発売当初は新しかったパーソナライズという概念もある程度世の中に浸透してきた中で、今後MEDULLAをどう成長させていくかを暗中模索しながらも、一緒に近しい距離で、柔軟な姿勢で取り組んでいただけたのがありがたかったと改めて実感しています。
パッケージのリブランディングというクリエーティブを起点に、プロジェクトはECや店頭販促など、マーケティングに関する相談へも広がった
石原――デザインコンセプトの提案もさせていただくなど、リブランディングの核の部分を任せていただけたと思っています。コミュニケーションの面では、決定権・裁量権を持つ深山さんが、多くをその場で判断してくださったことも大きかったと思います。理念やポリシーをもって決めてくださるので、例えば「真逆のデザイン案を混ぜたい」といった、応えるのが難しいリクエストもなく、どの段階もスムーズに進みました。
岡崎――成果について言えば、新規獲得率の向上などに加えて、安売りせずとも売れるようになったことや、業界内でも広告の評判などが聞こえるようになったことも大きかったですね。D2Cのヘアケアアイテムが非常に多い中で、著名なインフルエンサーとのタイアップなども実現できました。現在も石原さん、片岡さんと季節限定のパッケージを作成したり、電通PMPのリテール部門の方々と、Spartyのその他のブランドのリブランディングや、リテールでの販売拡張などについてご相談をしたりしています。
花火で彩られた2024年夏秋の季節限定デザインボトル。花火のイラストは片岡氏が作成。今後もアーティストや他社コンテンツとのコラボパッケージのリリースを予定している
片岡――メインのパッケージデザインが、「日本パッケージデザイン大賞2025」に入選できたことについても喜んでいただけたので、私たちも嬉しく思っています。
2024年9月発表の公益社団法人日本パッケージデザイン協会主催「日本パッケージデザイン大賞2025」ボディ&ヘルスケア部門入選
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